みかたみえかた
天気 くもり 室温 24℃
紙風船をポンと膨らませたような桔梗の蕾が愛らしい。弾けて止まった空気のかたち。昨日は午前中に母の実家の片付けに行き、合間に今が見頃の草花を写真におさめる。花を写す時にはただ純粋にその様子が美しいと思う反面、花が咲いたときだけ撮ってごめんねと葉っぱや根っこに思いを寄せることがある。そうなると脳内劇場では、「ボクら花を咲かせる為にがんばってるんでそれでいいんです」とか「ボクらの世界では実を結ぶ直前が最高に盛り上がります、花で盛り上がっているヒトの気持ちがわかりません」とか始まってしまってしばらく帰ってこれない。懐かしい思い出の庭を後にして、信濃境の駅近くの『禾々』でシンゴちゃんと星野くんの展示を見る。都会的な空間に古物、漂流物、自然物が各々の感性によって組み合わされ、ただの棒やただの石に魅力ある違和感をもたらす視点を与えられる展示。「みりょくてきないわかん」というタイトルではあるけれど、2人の出品物には違和感どころかハーモニーすら感じるような親和性があった。同じ場所でこのあと8月には星野くんの木彫の個展が見られるそうです。そして私たちは岡谷美術考古館に移動して、カネジョウの創業者である小口隺甫展を見る。子どもの頃から魅力的な違和感を感じていた、夢のデパートカネジョウの内側を垣間見ることができてとても良かった。濃い一日となり帰宅後は泥のように眠った。